東京高等裁判所 昭和26年(う)2707号 判決
被告人 青木光重
〔抄 録〕
右弁護人両名の控訴の趣意第一点について。
刑法第四十五条前段の「確定裁判ヲ経サル数罪ヲ併合罪トス」という規定は単に併合罪の意義を定めたものに過ぎないから、併合罪の関係にある数罪は必ずしも常に同一裁判所において同時に審判されなければならないものではなく、ただ、併合罪の関係にある二つ以上の犯罪について各別に裁判があつたような場合には、各その裁判の執行について、右各犯罪を同時に裁判すべき場合の同法第四十七条の制限と同様に同法第五十一条末段の制限に服するに過ぎないものと解すべきである。それ故、所論併合罪の関係に立つ各犯罪について各別に裁判があつてもこれをもつて何等不法不当のものということはできないのみならず、原判決に何等所論のような理由のくいちがい等がないことは前説明のとおりである。